禁煙200日、もう離れたと言っていいのか|30年やめている人は、一度も「やめた」と言っていなかった

禁煙200日、もう離れたと言っていいのか。3,407日目の本人が、30年やめている人の言い方を聞いた記事のアイキャッチ画像 依存克服

禁煙200日。ここまで来たのに、まだ吸いたくなる日がある。

「もう大丈夫」と言っていいのか分からない。言い切ってしまうと、その瞬間に足元をすくわれそうな気もする。だから検索する。もう離れたと思っていいのか、と。

先に結論を書く。言い切らなくていい。俺が話を聞いてきた中で、いちばん長く続いている人は、一度も「やめた」と言っていなかった。

「禁煙 200日」の1ページ目を、9本とも開いた

今朝、検索して出てくるものを全部読んだ。

  • 「祝・禁煙継続200日」という達成報告が2本
  • 離脱症状のピークは2〜3日、という一般論が3本(クリニックと厚労省)
  • 新聞、企業の調査、そして質問が1本

質問はこれだった。知恵袋に出ている。

禁煙200日目です。これはもうタバコから離れたと思っても良いですか?

200日の人が知りたいのはこれだ。なのに1ページ目にあるのは、達成報告と、2〜3日の離脱症状の説明しかない。200日の人に向けた答えが無い。

200日の人自身が、まだ吸いたいと書いている

同じ1ページ目に、200日を超えた人の記録があった。180人以上が評価している記事だ。

禁煙して200日が経過した今でも、1日に2~3回は「タバコ吸いたいなぁ」と思います

200日で消えていない。しかもこの人は、それを失敗として書いていない。ただ事実として書いている。

7人に聞いて、「消えた」と言ったのは1人だけだった

俺は毎晩、やめた日を数えている人に話を聞いている。吸いたさがどうなったかを並べると、こうなる。

  • 3日目「3日間過ぎる頃には全く吸いたくなくなった」
  • 37日目「基本的にずっと吸いたいですし……が、吸ってません」
  • 46日目「最初の頃は深呼吸しばらくすれば治ってましたね」。ただ、15分我慢しても治らない日が来た
  • 2か月「今でも強烈に吸いたくなります(笑)」
  • 89日目「たまにふとタバコを思い出しますが、何とか乗り越えてます笑」
  • 4か月「3日目、3週間目、3カ月目が山だった」
  • 200日超(上記)「1日に2〜3回は吸いたいなぁと思います」

「完全に消えた」と言ったのは、いちばん上の1人だけだ。しかもその人は3日で消えている。3日で消えなかった人は、200日でも残っていた。

これは100日の記事でも同じ形になった。動いているのは吸いたさの量ではなく、頻度と扱い方のほうだ。37日目の人は「ずっと」と書き、89日目の人は「たまにふと」と書いた。そして「乗り越えてます」と、自分で処理する側の言い方になっていた。

30年やめている人は、一度も「やめた」と言っていなかった

ここが今回いちばん重い。

禁煙30年という方に話を聞いたことがある。喫煙歴も長く、しかも3年前まで奥さんが家で吸っていた。もらえる、匂いがある、断る場面が毎日ある。俺が集めてきた条件の中で、いちばん戻りやすい並びだった。

その方は、宣言をしていない。張り紙もしていない。奥さんにも言っていない。

「最近タバコ吸わないの?」と聞かれたとき、何と答えていたかを聞いた。

ちょっと休んでる
とそのまま言いました

30年、この言い方のままだ。自分の中でも「休煙」と呼んでいて、一度も「やめた」と言っていない。

並べてみると、こうなる。言い切らなかった人が、いちばん長く続いている。

俺は逆だった

正直に書く。俺は人にも自分にも「やめた」と言ってきた。9年、ずっとそうだ。

この方の話を聞いたとき、そんなに強い言葉を使う必要はなかったのかもしれない、と思った。

「やめた」と言うと、次に一本吸った瞬間に、全部が崩れる形になる。1本吸ってしまった6人に聞いたときも、そこで終わった人と終わらなかった人が両方いた。分かれ目のひとつは、たぶん自分に何と言っていたかだ。

「休んでる」なら、一本吸っても休みが途切れただけになる。戻る場所が残っている。

これは俺の解釈で、本人がそう言ったわけではない。ただ、30年という数字の前では、俺の9年の言い方のほうを疑うべきだと思っている。

ただし、答えは割れている

片方だけ書くとフェアではないので、逆の声も出しておく。

さっきの知恵袋の質問には、回答が付いていた。ベストアンサーを書いたのは、禁煙1500日目の人だった。その人は「離れたと思っていい」とはっきり答えている。そのうえで、この先ずっと非喫煙者でいることが前提だ、という意味のことを添えていた。

1500日の人は「言っていい」と言い、30年の人は一度も言っていない。どちらが正しいかは、俺には決められない。

ただ、並べてみると、2人が言っていることは近い気もする。1500日の人も「もう安心だ」とは言っていない。条件付きで言っていい、と言っている。30年の人は、その条件のほうを「休んでる」という言葉で持ち続けていた。

言い方が違うだけで、どちらも終わりにしていない。

3,407日目の俺も、まだ数えている

今日で3,407日目になる。9年と4か月だ。

俺は今も、浮いたタバコ代を数えている。口座には移していない。数えているだけだ。あれは我慢した量じゃない。使わなかっただけの額だ。

9年たっても数えているということは、俺もまだ終わりにしていないということだと思う。「やめた」と言ってきたのに、やっていることは30年の方の「休んでる」に近い。

1000日を超えたころに数えたら、戻っていたのは金と時間だった。どれも「その日に分かった」ものではない。数え続けていたから、あとから分かった。

まとめ|200日目にいる人へ

  • 「もう離れた」と決めなくていい。決めないまま30年続けている人がいる
  • 200日で吸いたさは消えない。7人に聞いて、消えたと言ったのは3日で消えた1人だけだった
  • 変わるのは頻度と、扱い方。「ずっと」が「たまにふと」になり、「乗り越えてます」になる
  • 言い切ると、一本で全部が崩れる形になる。「休んでる」なら、戻る場所が残る
  • 200日目に、何かが分かる瞬間は来ないかもしれない。9年たった俺も、まだ数えている

200日続いた人が手にしているのは、たぶん「離れた」という確信ではない。まだ数えている、という事実のほうだ。

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