「紙巻きからIQOSに変えたら、節約になる?」——よく聞かれる。13年吸って4回目でやめた俺が、感情抜き・数字だけで答える。
結論から言う。10年で、紙巻きよりIQOSの方が約6万円安い。ただし「だから乗り換えろ」って話じゃない。どちらも10年で200万円以上が消える——この事実を先に受け止めてほしい。
俺も「IQOSにすれば」と逃げていた
正直に言う。俺も一度、紙巻きからIQOSに逃げた口だ。「これなら体にもマシだし、節約にもなる」——そう自分に言い訳して。だが現実は、本数は減らず、毎月の出費もほとんど変わらず、ニコチンへの依存だけがしっかり続いた。
”マシな選択をしている”という安心感が、かえって”やめる”という本丸を先延ばしにした。だからこそ、これから乗り換えを考えている人には、先に冷たい数字を見てほしいんだ。
計算の前提条件
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| 喫煙量 | 1日1箱(20本) |
| 紙巻き単価 | 600円/箱(メビウス・マルボロ相当) |
| IQOS TEREA単価 | 580円/箱(20本入り) |
| IQOS本体(ILUMA) | 10,780円(公式定価) |
月・年・10年のコスト比較
| 紙巻き | IQOS(スティックのみ) | |
|---|---|---|
| 1日 | 600円 | 580円 |
| 1ヶ月 | 18,000円 | 17,400円 |
| 1年 | 219,000円 | 211,700円 |
| 10年 | 2,190,000円 | 2,117,000円 |
スティックだけなら10年で73,000円の差。ここに本体代を足すと——
IQOS本体の初期費用を足した「現実計算」
| 紙巻き | IQOS(本体込み) | |
|---|---|---|
| 初期費用 | 0円 | 10,780円 |
| 10年のスティック代 | 2,190,000円 | 2,117,000円 |
| 10年合計 | 2,190,000円 | 2,127,780円 |
差額は約6万2,000円、IQOSが安い。月換算で約520円/月だ。
「月520円の差」を正直に評価する
月520円。コンビニコーヒー2杯分だ。乗り換えの手間・慣れ・充電の面倒を考えると、節約目的だけなら、正直インパクトは薄い。「IQOSにすれば得」という話は、数字で見ると幻想に近い。
しかも、タバコ税はこれからも上がる
忘れちゃいけないのが増税だ。タバコ税は過去20年で何度も引き上げられ、今後も段階的に上がる見込み。とくに加熱式は「紙巻きと同水準に」という方向で課税が強化されてきた。
つまり、紙巻きもIQOSもこれから単価はさらに上がる。上の200万円は”今の価格”での計算で、現実はもっと高くつく可能性が高い。吸い続ける限り、財布は毎年ジワジワ削られていく。
見えないコスト:お金だけじゃない
タバコのコストは箱代だけじゃない。
| 見えないコスト | 中身 |
|---|---|
| 時間 | 1日30分(吸う・移動)×10年=約76日分 |
| 健康・医療費 | 喫煙は多くの病気のリスク要因。将来の治療費・通院は”後払いの請求書” |
| 機会損失 | 同じ金を運用していたら得られたはずのリターン(後述) |
※ここは大事。IQOSは「紙巻きよりマシ」かもしれないが、「無害」ではない。加熱式もニコチンを含み、健康リスクがゼロになるわけじゃない。これは誤解しないでほしい。
本当の比較は「禁煙」を入れると景色が変わる
さっきの表に「禁煙」を足す。
| 紙巻き | IQOS | 禁煙 | |
|---|---|---|---|
| 1年 | 219,000円 | 211,700円 | 0円 |
| 10年 | 2,190,000円 | 2,127,780円 | 0円 |
禁煙したら10年で200万円以上が手元に残る。紙巻きvsIQOSの6万円差が、急に小さく見えてくるはずだ。俺が禁煙して一番実感したのも、この「消えなかったお金」の重さだった。
浮いた月18,000円を、未来に積み替える
ここがリアのびの本題だ。禁煙で浮く月18,000円を、ただ貯めるんじゃなく新NISAの積立に回したら(年利5%想定)——
| 運用期間 | 月18,000円積立の到達額(目安) |
|---|---|
| 10年 | 約280万円 |
| 20年 | 約740万円 |
| 30年 | 約1,500万円 |
同じお金だ。煙にするか、1,500万円にするか。「老後2,000万円問題」が、タバコをやめるだけで解決の射程に入る。※運用は元本保証ではありません。一例です。
それでもIQOSを否定はしない(中間ステップとして)
誤解のないように言う。俺はIQOSを全否定していない。「いきなり禁煙は無理」と感じるなら、紙巻き → IQOS → 本数削減 → 禁煙というルートの”最初の一歩”としてはアリだ。実際、IQOS経由で卒煙した人は一定数いる。
大事なのは、IQOSを”ゴール”にしないこと。あくまで”やめるための踏み台”と位置づけられるなら、意味がある。
「節約のためにIQOS」が一番危ない
一番マズいのが、”節約”を理由にIQOSへ乗り換えるパターンだ。さっき見たとおり、差はせいぜい月520円。なのに「お金のために賢い選択をした」と脳が錯覚する。その錯覚が、200万円コースに乗り続けていることを忘れさせる。
本気で財布を守りたいなら、選ぶべきは”安いほうの依存”じゃない。依存から降りることだ。
よくある質問
Q. 結局、紙巻きとIQOSどっちが得?
A. 10年で約6万円IQOSが安い。でも誤差レベル。”本当の得”は禁煙一択だ。
Q. IQOSは体に悪くない?
A. 紙巻きよりマシとされるが、無害ではない。ニコチン依存も続く。”安全”と思い込むのは危険だ。
Q. 禁煙は何回失敗してもいい?
A. いい。俺は4回目で成功した。失敗は回復の途中経過だ。
まとめ:数字で見た結論
- 紙巻き vs IQOS、10年差は約6万2,000円(IQOSが安い)=誤差レベル
- どちらも10年で200万円超が消える。増税で今後さらに上がる
- IQOSは「無害」ではない。”禁煙への踏み台”としてだけ意味がある
- 本当にコストを下げたいなら、答えは禁煙しかない
- 浮いた金をNISAに回せば、30年で約1,500万円になる
タバコに払い続けるお金を、自分と家族の人生に使い切る選択肢を、一度ちゃんと考えてみてほしい。
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