中1の息子に月1,000円のNISAをやらせるなら|ジュニアNISA終了後、親ができる3つのこと

マネー

「お金の話、ちゃんと子供に教えてますか?」

俺は教えていなかった。
正確には、教え方がわからなかった。

氷河期世代の俺は、親から「お金の話はするな」と育てられた世代だ。
その結果、20代で投資を始めず、30代で消費に溺れ、40代で老後不安に怯える。

息子には、同じ道を歩ませたくない。

先に正直に書いておく。俺はまだ、息子に月1,000円のNISAをやらせていない。
中1の息子はいる。やろうと思って調べた。でも、まだ始めていない。だから「1年やったらこうなった」という話は、この記事には無い。

書けるのは、調べて分かったことだけだ。
調べていちばん驚いたのは、子ども名義でNISAを持つ制度が、いま存在しないことだった。ジュニアNISAは2023年末で終わっている。

この記事では、
・なぜ「説教」ではなく「体験」だと言われるのか
・子ども名義の口座が無い今、どういう形になるのか
・6年続けた場合の計算(72,000円→約83,800円)
・親が今日から準備できる3つのこと
を書く。体験談ではなく、始める前に調べた記録だ。

そして2026年、ついに「こどもNISA(仮称)」の議論が本格化している。
制度が始まる前に、家庭で「お金の体験教育」を始める意味も伝えたい。


説教は届かない。実体験こそ最強の金融教育

「これ読んでおけ」と本を渡して伝わるなら、苦労はない。

12歳の子どもにとって「複利」も「インデックス投資」も、ただの呪文でしかない。
俺だって40歳まで意味がわからなかった。人のことは言えない。

教えるより、体験させる。
よく言われることだ。ただ、出典をたどれる数字は見つけられなかったので、ここでは統計としては書かない。俺自身、本では分からなかったものが、数字が動くのを見て初めて腹に落ちた側だ。

そこで決めたルールが、これだ。


月3,000円のうち1,000円NISAルール

ルールの全体像

シンプルだ。

項目 内容
毎月のお小遣い 3,000円
うち消費可能 2,000円
うち投資 1,000円(親名義の新NISAで運用)
投資先 全世界株式インデックスファンド(eMAXIS Slim 全世界株式)
運用結果の共有 毎月末、息子と一緒に資産画面を見る

なぜ親名義のNISAで運用するか

2023年末でジュニアNISAは終了した。
2026年5月時点では「こどもNISA(仮称)」は議論中で、まだ正式制度はない。

だから今は、親の新NISA枠の一部を「子供分」として運用するのが現実解だ。
毎月1,000円分は親の口座で買付し、子供にはその運用結果を見せる。

口座上は親のものでも、心理的には「お前のお金が動いている」と伝える。
これだけで、子供にとっては立派な投資体験になる。

月末に一度、画面を一緒に見る

やるなら、月末に30分。証券口座のアプリを2人で開いて、その月の残高を見る——という形になる。

ここで大事なのは、増えた月も減った月も、そのまま見せることだと思っている。
増えた月だけ見せたら、それは投資ではなくギャンブルの教え方になる。俺は20年パチンコを打って、勝った日だけ覚えている人間だった。同じ覚え方を息子にさせたくない。


1年続けたら、いくらになるのか

月1,000円を12ヶ月。

  • 投資元本:1,000円 × 12ヶ月 = 12,000円
  • 年利5%で運用できたと仮定した場合:約12,300円

1年で増えるのは300円ほどだ。正直に書くと、金額としてはほとんど動かない。

だから「増えるから始めよう」という記事にはしない。
1年で動くのは金額ではなく、「お金が勝手に増えたり減ったりする」のを自分の目で見た回数のほうだ。それが12回たまる。


6年続けた場合のシミュレーション

もし中1から高3まで(6年間)月1,000円のNISAを続けたら。

年利5%(過去30年の世界株インデックスの平均的リターン)で計算すると——

年数 累計投資額 運用後評価額
1年 12,000円 約12,300円
3年 36,000円 約38,800円
6年 72,000円 約83,800円

もし高校卒業後も自分で継続して、18歳〜45歳の27年間、月1万円に増額して続けたら。
年利5%で約810万円になる。

これが、12歳のうちに金融教育を始める価値だ。


期待していること、期待しすぎないこと

まだやっていないので、「こうなった」とは書けない。
代わりに、何を期待して始めようとしているのかと、期待しすぎないと決めたことを書いておく。

期待していること①:残り2,000円の使い方が変わること

3,000円のうち1,000円を先に抜くと、使えるのは2,000円になる。
「ガチャに500円使うか、来月に回すか」を自分で考える場面が、月に何度か生まれる。狙っているのはそこだ。

期待していること②:数字が下がった月を見せられること

下がった月に「なんで?」と聞かれる。そこで初めて説明が要る。
上がった話より、下がった話のほうが教材になると思っている。

期待しすぎないこと:これで金融リテラシーが身につく、とは思わない

月1,000円で人生が変わる、とは書かない。
1年で増えるのは300円で、6年やっても元本は72,000円だ。金額としては何も起きない。

やる意味があるとしたら、「親子でお金の話をする」という状態を先に作っておくことのほうだ。俺の家では、お金の話はタブーだった。それを次の代に持ち越さない、というだけの話でもある。


こどもNISA時代に親ができる準備

2026年現在、こどもNISA制度は議論中だ。
でも、いつ始まっても対応できるよう、今から「お金の体験教育」をしておく価値は大きい。

具体的に、親が準備できることは3つ。

準備① 親の新NISA口座を「子供分」と分けて運用する

SBI証券・楽天証券などで、親の新NISA枠の一部を「子供のお金」として分けて管理する。
口座は親名義でも、心理的には子供のお金として扱う。

SBI証券は手数料無料・取扱商品が豊富で、初心者にも使いやすい。

準備② 子供向けのお金の本を読ませる(強制ではなく置いておく)

本を渡すのではなく、リビングに置いておく。
渡された本は読まないが、置いてある本はふと開くことがある——というのは、俺自身が親にやられて効かなかったことの裏返しでもある。

マンガでわかる! 12歳からの「金融リテラシー」入門

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準備③ 月1回の「親子マネー会議」を習慣化する

金額の大小は関係ない。
「お金について親子で話す習慣」そのものに価値がある。

多くの家庭では、お金の話はタブーだ。
でも、お金の話ができる家庭で育った子供は、金融リテラシーで圧倒的に有利になる。


まとめ|お金の教育は、12歳から始めるのが遅すぎない

俺が金融リテラシーに目覚めたのは40歳だ。
もし12歳から始めていたら、人生は確実に違っていた。

息子には、その28年を渡したい。

こどもNISA制度を待たなくても、親の新NISA枠でなら今日から形にはできる。
ただし月1,000円で子供の人生が変わる、とは書かない。変わるかどうかは、まだ俺にも分からない。

分かっているのは、俺が40歳まで知らずに来たということだけだ。
息子に同じ28年を渡さないために、まず親のほうが調べておく。この記事を書いた時点では、そこまでしか言えない。

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