父親がパチンコに使う4時間で、子どもとできる32のこと

依存克服

「パパまた居ないんだ」

これは、俺が日曜の朝にパチンコ屋へ向かう靴を履いた時、6歳の娘が母親にぼそっと言った一言だ。
玄関で背中を見せた俺には聞こえないように、わざと声を落として。
でも俺は、聞こえてしまった。

その日、俺はパチンコ屋に向かいながら計算した。
俺はこれまで、何時間をパチンコ屋に捧げてきたのか。

答えは——7,680時間
連続で換算すると320日。1年丸ごと、パチンコ台の前に座っていた計算になる。

その時間、もし子どもと過ごしていたら何ができたか。
本気で書き出してみた。32個出てきた。
多分、もっとある。

結論:パチンコ4時間で、子どもと32のことができる

パチンコ屋に行く時間は、平均で1回あたり4時間。行き帰りと食事を入れたら半日丸ごと。

その4時間あれば、子どもとこれだけのことができる。

🌳 アウトドア・体を動かす編(8つ)

  1. 近所の公園でキャッチボール、思い切り
  2. 自転車で河川敷まで走って弁当を食べる
  3. 30分で行ける場所で釣り。坊主でも子どもは喜ぶ
  4. 動物園を2時間じっくり回って、好きな動物を1匹決める
  5. 電車で海まで行って、砂浜で穴を掘る
  6. 近所の山で虫取り。クワガタ1匹で一生の思い出になる
  7. 市民プールで親子で泳ぐ。背中につかまらせて
  8. 公園の遊具を全種類制覇する「ミッション」

📚 学び・体験編(8つ)

  1. 図書館で2時間、子どもの隣で本を読み比べる
  2. 科学館・博物館で「なぜ?」に全力で答える
  3. 一緒にプログラミング体験(Scratchなら無料)
  4. ホームセンターで工作キットを買って組み立てる
  5. リコーダーやウクレレを2人で覚える
  6. クッキーかホットケーキを一緒に作る
  7. パンを生地からこねて焼く
  8. 画用紙とクレヨンで「家族の絵」を描く

🏠 家での日常編(8つ)

  1. 一緒に朝ごはんを作って、3人で食べる
  2. お風呂で2時間「プールごっこ」をする
  3. 寝る前の読み聞かせを4冊、声色を変えて
  4. 一緒に布団を干して、その上で昼寝
  5. 休日に2人で洗車。バケツで水遊びがメインになる
  6. 子ども部屋の模様替えを「会議」しながら進める
  7. スーパーで予算500円。今夜の晩ごはんを子どもに決めさせる
  8. ベランダにミニトマトを植える。毎日見るのが楽しみになる

💫 思い出になる編(8つ)

  1. スマホの写真を整理して、アルバムを1冊作る
  2. 子どもの絵を100均の額に入れて、リビングに飾る
  3. 夏休みの旅行プランを「子どもが社長」で立てる
  4. 子どもが好きなYouTuberの動画を一緒に観て感想を聞く
  5. 子どもが選んだ映画を、ポップコーン付きで観る
  6. Switchで対戦。本気で負ける時もある
  7. 離れて住むじいちゃんばあちゃんに、子どもと手紙を書く
  8. 「将来、何になりたい?」を3時間かけて聞く

32個。
パチンコ1回ぶんで、これだけ子どもに残せる。

残酷な数字:子どもと過ごせる「黄金期」は6年しかない

調べて、震えた数字がある。

米Our World in Dataの調査によると、人が親と一緒に過ごす時間の約75%は、18歳までに使い切る
つまり、18歳で家を出た瞬間、親子の時間は残り25%しかない。

さらに、子どもが「親と一緒にいるのが一番楽しい」と感じる黄金期は6〜12歳の6年間だけ
中学校に入ると、友達優先になる。当たり前のことだ。俺もそうだった。

つまり、父親として子どもと「一番濃い時間」を作れるのは、たった6年。

俺の娘は今7歳。
つまり、残り5年しかない。

計算してみた:パチンコ20年で消えた「黄金期2回分」

項目時間
パチンコ1回4時間
月8回 ×12ヶ月384時間/年
20年継続7,680時間
連続換算320日(≒1年丸ごと)

一方、子どもの黄金期6年間に父親と過ごせる時間(平日2時間、休日5時間として)は、約3,700時間

7,680時間 ÷ 3,700時間 = 約2倍

俺はパチンコで、子どもの黄金期2人分に相当する時間を消したことになる。
娘が2人いたら、2人とも丸ごと逃したことになる。

父親と子どもの1日の会話、平均「たった7分」

もう一つ、突き刺さる数字を出す。

厚生労働省の調査では、平日に父親が子どもと会話する時間は平均7分
「いってきます」「おかえり」「お風呂入った?」——それで終わる。

1日7分 × 365日 × 18年 = 約766時間
これが、子どもが18歳になるまでに父親と話す総時間だ。

俺がパチンコに使った7,680時間は、その10倍
10倍だぞ。子どもが18年で父親と話せる時間の10倍を、俺は台の前で潰した。

俺がやめた日、娘の顔が変わった

「パパまた居ないんだ」と言われた次の日曜。
俺は娘を起こして、「今日、何したい?」と聞いた。

娘は寝ぼけ眼で、ちょっと不思議そうな顔をして、こう言った。

パパとお散歩したい

たった、それだけだった。
俺が4時間かけて何万円も溶かしていた休日に、娘がほしかったのは「パパと散歩」だった。

近所をぐるっと回って、川を見て、自販機でジュースを2本買って戻った。
所要時間:90分。
かかった金:260円。

帰り道、娘は俺の手をぎゅっと握って、「楽しかった」と言った。
俺は、20年で初めて、自分の人生の使い方を間違えていたことに気づいた。

明日、最初にできる「1つ」

32個全部やる必要はない。
来週の休み、たった1つでいい。

  • 朝、子どもに「今日、何したい?」と聞く
  • パチンコ屋に行く時間を、子どもとの時間に置き換える
  • たった90分でいい。手を握って外に出る

それを20回続けたら、人生が変わる。
俺が、変わった。

まとめ:金は戻る。時間だけは戻らない

パチンコで溶かした金は、これから働けば取り戻せる。
NISAでコツコツ積み立てれば、老後の不安も消える。

でも、子どもが「パパと散歩したい」と言ってくれる時間は、二度と戻ってこない。

10年後、娘は中学生になって、父親と歩くのを嫌がるようになる。
15年後、彼氏ができて、休みの日にいなくなる。
20年後、就職して、家を出る。

その時、俺が「パチンコに使った4時間」を思い出して、後悔しても遅い。

金は、戻る。
時間だけは、戻らない。

今度の休み、パチンコ屋の代わりに、子どもの隣に座ろう。
4時間で、子どもの一生分の思い出が作れる。

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