「子どもの教育費、足りるんだろうか」。中1の息子がいる氷河期世代の俺は、夜中にふとそんな不安に襲われることがある。給料はたいして上がらない。物価と社会保険料は上がり続ける。それでも、子どもの将来のお金だけは、なんとかしてやりたい。
そんな40代の親に、2027年から新しい選択肢が増えそうだ。その名も「こどもNISA」。この記事では、①こどもNISAとは何か、②昔の「ジュニアNISA」と何が違うのか、そして③タバコやパチンコをやめて浮いた「やめた金」を、そのまま子どもの将来に回したら、18年でいくらになるのかを、専門用語をできるだけ使わずに計算してみた。
こどもNISAとは?2027年開始予定の新制度
こどもNISAは、0〜17歳の子ども名義で、親などが代わりに非課税で投資できる制度だ。2025年12月に発表された「2026年度の税制改正大綱」に盛り込まれ、2027年からのスタートが予定されている。
ざっくり言うと、こういう中身だ。
- 対象:0歳〜17歳
- 年間の投資枠:60万円
- 非課税で持てる上限:1人あたり600万円
- 非課税の期間:制限なし(無期限)
- 引き出し:条件を満たせば12歳以降に可能。18歳になると自動的に大人のNISAへ移る予定
※こどもNISAは2026年6月時点ではまだ「予定」の段階で、細かいルールは今後正式に公表される見込みだ。最新情報は必ず金融機関や金融庁の発表で確認してほしい。
かつての「ジュニアNISA」と何が違う?
「昔、ジュニアNISAってあったよね」と思った人もいるはずだ。2023年で新規受付を終えたあの制度と比べると、こどもNISAはこう変わる予定だ。
| 項目 | ジュニアNISA(旧) | こどもNISA(2027予定) |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 80万円 | 60万円 |
| 非課税の上限 | 400万円 | 600万円 |
| 非課税期間 | 最長5年 | 無期限 |
| 引き出し | 原則18歳まで不可 | 12歳以降に可能(条件あり) |
枠そのものは少し小さくなるが、「無期限」で「18歳まで縛られない」のは、使い勝手として大きい。途中で家計が苦しくなっても、子どもの進学などに合わせて引き出せる余地があるからだ。
「やめた金」を子どもに回したら、18年でいくらになる?
ここからが、このブログの本題だ。新しい制度ができても、そこに入れるお金がなければ意味がない。じゃあ、その「種銭」をどこから持ってくるか。
答えは、俺たちのすぐ足元にある。タバコ、酒、パチンコ。毎月の「悪習慣の固定費」だ。
たとえばタバコを1日1箱吸えば、いまや月2万円が消えていく。これをやめて、浮いた2万円を毎月こどもNISAに回したら、子どもが18歳になるまでにどうなるか。仮に年3〜5%で運用できたとして計算してみた。
| やめた習慣 | 浮くお金(月) | 18年の元本 | 年3%運用 | 年5%運用 |
|---|---|---|---|---|
| タバコ | 2万円 | 432万円 | 約572万円 | 約698万円 |
| パチンコ | 3万円 | 648万円 | 約858万円 | 約1,047万円 |
タバコをやめただけで、子どもが18歳になる頃には約570万〜700万円。国公立大学の4年間の学費が十分にまかなえる金額だ。パチンコまでやめれば、私立理系すら見えてくる。
※運用に元本保証はなく、上の金額はあくまで一定の利回りを仮定した試算だ。相場次第で増えることも減ることもある点は、正直に書いておく。
俺が「やめた金」で気づいたこと
俺は13年タバコを吸っていた。3回失敗して、4回目でやっとやめられた口だ。やめて一番変わったのは、肺でも財布でもなく「お金の行き先」だった。煙にしていた月2万円が、いまは家族のために積み上がっている。
子どもには「我慢して貯めろ」とは言えない。でも親が自分の悪習慣をひとつやめるだけで、子どもの選択肢は確実に増える。これは精神論じゃなく、ただの算数だ。中1の息子に実際に少額のNISAをやらせてみた話はこちらの記事にまとめた。
氷河期世代の親だからこそ、こどもNISAが効く
正直に言う。俺たち氷河期世代は、上の世代に比べて生涯年収が2,000万円以上少ないという試算もある(氷河期の生涯年収の記事参照)。退職金も年金も、親世代より細る可能性が高い。「自分の老後すら不安なのに、子どもの教育費まで」と感じるのは当然だ。
だからこそ、「新しく稼ぐ」より「すでに垂れ流しているお金を止める」ほうが現実的なんだ。残業を増やすのは体に来る。副業はそう簡単に当たらない。でも、タバコやパチンコをやめるのは、今日この瞬間から自分の意思だけでできる。しかも、やめれば体も時間も戻ってくる。一石三鳥だ。
給料が上がらない時代に子どもの将来を守る武器は、「収入アップ」ではなく「悪習慣の固定費カット×非課税の長期運用」。こどもNISAは、その受け皿としてちょうどいい器になる。
始める前に知っておきたい注意点
- こどもNISAはまだ予定の制度。スタート前に無理に動く必要はなく、まずは「やめた金を貯める習慣」から始めれば十分だ。
- 投資は余裕資金で、長く、コツコツが鉄則。生活費や緊急用のお金まで回さない。
- 制度開始までの間は、大人の新NISAのつみたて枠で「やめた金」を積み立てておくのも一つの手だ。
まとめ:子どもの未来は、親の「やめる」から始まる
こどもNISAは、子どものお金を育てる新しい器だ。でも器だけあっても始まらない。大事なのは、そこに入れる「種銭」を、今日の自分のどこから生み出すかだ。
タバコ1箱、パチンコ1回。それを「子どもの18年後」に置き換えてみる。たったそれだけで、夜中の不安は、少しずつ希望に変わっていく。やめるのは、いつだって今がいちばん早い。
よくある質問(FAQ)
Q. こどもNISAはもう始まっていますか?
A. いいえ。2025年12月の税制改正大綱に盛り込まれ、2027年開始が予定されている段階です。詳細は今後の正式発表で確認してください。
Q. 親の口座とは別に必要ですか?
A. こどもNISAは子ども名義の制度になる予定です。親(大人)の新NISAと併用して、家族全体で非課税の枠を活用できます。大人のNISAでパチンコ代を積み立てる発想はこの記事でも書いています。
Q. そもそも教育費って総額いくら必要?
A. 進路で大きく変わります。国公立・私立別の総額と貯め方は子どもの大学費用の記事にまとめました。タバコ代を30年運用した場合の試算はタバコ代1,664万円の記事もどうぞ。


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