禁煙してもお金は貯まらなかった|9年間3,367日数えて、口座に1円も移していなかった話

マネー

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禁煙3,365日目。浮いたお金 2,124,632円。取り戻した時間 3,365時間。

毎朝これをカードにして、自分に見せている。9年間、一日も欠かさず数えてきた。

正直に書く。この2,124,632円は、俺の口座にはない。

先日、禁煙1,650日の人にこう言われた。「私のタバコ貯金は月5,500円で、今115,684円です」

あの人の115,684円は実際に動いた現金だ。俺の2,124,632円は画面の中の数字でしかない。9年数えて、1円も移していなかった。

誤解のないように書いておく。新NISAでの積立自体はやっている。ただ、「タバコ代の分」として切り分けてはいない。だからこの2,124,632円が口座にある、とは言えない。数えているのは、やめたことで浮いたはずの金額だ。

そもそも俺は、金のためにやめたわけじゃない。体のためにやめた。9年経った今も数え続けているのは、金額が欲しいからじゃなく、日数が途切れていないことを確認するためだ。

ただ、この金を運用に回していたらどうなっていたかは、計算して出しておきたい。13年吸ってやめた俺が、浮いた金の行き先を優先順位つきで書く。

なぜ禁煙してもお金は貯まらないのか(俺の9年が答えだ)

人は、収入や余剰が増えると、その分だけ支出を増やしてしまう(パーキンソンの法則)。禁煙で浮いた月2万円も、意識して”行き先”を決めないと、コンビニ・外食・課金にスルッと溶ける。

俺の場合はもっとひどい。気づくことすらなかった。毎日カードで金額を見ていたから「貯まっている」と錯覚していた。数えることと、貯めることは、まったく別だった。だから、やめたら真っ先に”使い道”を決める。これが鉄則だ。

禁煙16日目の人に、負けていた

先日、禁煙16日目の人と話した。1日1.5箱吸っていて、1日1箱換算で、もう1万円くらい浮いたという。

その人はこう書いていた。「Notionで自動計算してます。ちゃんと浮いた分は貯金箱に入れます」

いつ入れるのか聞いたら、「給料日前日にまとめて。小銭は省きましたけど」と返ってきた。

給料日前日。残っている金と並べて見えるタイミングだ。しかも小銭は切り捨てている。続けるために、わざと雑にしている。

俺は9年間、それをやらなかった。毎朝カードを作って、金額を眺めて、それで終わり。3,367日、2,126,145円。全部、画面の中にある。

16日目と9年目で、実際に貯まっているのは16日目のほうだ。

後悔しない使い道ランキング【40代版】

順位 使い道 理由
1位 新NISAで投資 複利で増える。月2万を30年で約1,664万円に。最強の選択
2位 自分の健康への再投資 人間ドック・運動・体メンテ。40代は”体”が最大の資産
3位 家族との経験 旅行・外食。煙に消えていた金が、思い出に変わる
4位 生活防衛資金 まず生活費3〜6ヶ月分の現金。投資はそれから
5位 スキル・学び 資格・書籍。年収を上げれば、浮いた2万以上のリターンに

1位:新NISA——「消える金」を「増える金」に変える

断トツの1位はこれだ。禁煙で浮いた月2万円を、ただ貯めるんじゃなく新NISAの積立に回す。年利5〜7%で30年運用すると、元本約720万円が約1,664万〜2,196万円に育つ。「老後2,000万円問題」が、タバコをやめるだけで射程に入る。

具体的な数字とシミュレーション、口座の作り方は月2万円のタバコ代をNISAに変えたら30年で1,664万円になったに全部まとめた。迷ったら、まずここから。

2位:自分の体への再投資

40代になると痛感する。お金より先に減っていくのは”健康”だ。禁煙で浮いた金の一部は、体のメンテに回す価値がある。

タバコで痛めた体を、浮いた金で取り戻す。これ以上に理にかなった使い道はない。

3位:家族との経験に変える

ここは俺にはまだ書けない。移していないので、家族に回した金もゼロだ。ただ、喫煙所で一人で吸っていた時間のほうは戻ってきている。9年で3,365時間。金より先に、こっちが返ってきていた。

4位・5位:守りと成長

4位・生活防衛資金:投資の前に、まず生活費3〜6ヶ月分の現金を確保。これがあると、相場が下がっても狼狽売りせずに済む。

5位・スキルへの投資:資格や学びに使えば、年収アップという形で”浮いた2万円以上”が返ってくる可能性がある。

浮いたお金を「見える化」する3つのコツ

使い道を決めても、財布に混ざると結局消える。だから”仕組み”で分けるのが大事だ。

コツ やり方
① 自動で天引き 給料日に月2万円を自動でNISA積立・別口座へ。手をつける前に避難させる
② 専用口座を作る 「禁煙で浮いた金」専用の口座やアプリ枠。増えていくのが見えるとモチベになる。実際にやっている人の運用は「給料日前日にまとめて移す/小銭は切り捨てる」だった
③ 吸いたくなったら記録 吸いたくなった回数だけ”640円浮いた”とメモ。我慢が”貯金”に見える

ポイントは、意志で守るんじゃなく、自動で避難させること。禁煙そのものと同じで、仕組みが続く秘訣だ。

一番もったいない使い道

逆に、一番ダメなのは「なんとなく消える」こと。タバコをやめた達成感で、コンビニスイーツ・課金・外食が増える”リバウンド消費”だ。これだと、せっかくの禁煙効果がゼロになる。行き先を決める。それだけで結果が変わる。

タバコ代をS&P500に回していたら、9年でいくらになっていたか

俺はタバコ代を切り分けていない。だから以下は「やっていたら」の試算だ。だが数字は出せる。日数を9年数えてきたからだ。

条件=月19,200円(1日1箱)を、禁煙初日から毎月インデックスに積み立てた場合。期間は9年2ヶ月(111ヶ月)

想定利回り 9年2ヶ月後 元本との差
0%(ただ貯金) 213万円
年5% 270万円 +57万円
年7% 299万円 +86万円
年10% 348万円 +135万円

カードに出ている2,124,632円は、いちばん上の行だ。つまり「浮いたはずの元本」でしかない。同じ9年でも、置き場所を決めていれば57万〜135万円ぶん違っていた計算になる。

これから30年やる人の数字も出しておく。同じ月19,200円を30年続けた場合、元本691万円が——年5%で約1,598万円、年7%で約2,342万円、年10%で約4,340万円

※すべて毎月末に積み立て・分配金再投資・税と手数料を考慮しない単純な複利計算です。元本保証ではありません。過去の平均利回りは将来を保証しません。利回りは想定であり、実際の成績は上にも下にも動きます。

だから、この記事の1位から5位は「俺がやったこと」ではない。数字を計算して置いておくだけだ。使い道を決めるのは、読んだ人の側でいい。

そもそも、やめ続けないと貯金は始まらない

貯金の話をする前に、続くかどうかがある。いま禁煙している人に直接聞いて集めた言葉を、そのまま置いておく。

  • 禁煙6日目の人「食後は歯磨きで克服できました。間を持たせるほうが苦労しそうです」
  • 禁煙17年目の人と12日目の人が、そろって「食後がきつい」と言っている

年数が違っても同じ場所でつまずく。意志の強さの問題ではないということだ。まず続ける仕組みを作って、それから金の行き先を決めればいい。

よくある質問

Q. 借金がある場合は?
A. 投資より返済が先。高金利の借金(リボ・カードローン)は、どんな投資より確実に”マイナスを消す”。

Q. 禁煙したら太って、結局食費が増えた…
A. あるあるだ。味覚が戻って食事が美味くなる反動。だが浮いた2万円の”ごく一部”を運動(ジム・シューズ)に回せば相殺できる。”依存”を”健康習慣”に置き換えるチャンスと考えよう。

Q. 全部投資に回すのはダメ?
A. 生活防衛資金がないなら危険。まず現金を確保してから。「使う楽しみ」もゼロにすると続かない。

これは禁煙に限らない——酒もパチンコも同じ

「やめて浮いた金の使い道を決める」という発想は、タバコだけの話じゃない。お酒も、パチンコも、まったく同じだ。毎月の”垂れ流し”を止めて、その分を未来に積み替える。これが氷河期世代の俺たちにできる、地味だが確実な逆転の一手だ。

たとえばパチンコ代を月3万円やめれば、使い道の選択肢はもっと大きくなる。月3万円のパチンコ代をNISAに回したらのように、悪習慣ごとに”浮いた金の行き先”を設計してみてほしい。

まとめ

禁煙のゴールは「やめること」じゃない。浮いたお金と時間を、未来と幸せに”積み替える”ことだ。1位はNISA、でも体・家族・守りもバランスよく。なんとなく消すのだけは、やめよう。

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