パチンコをやめて、何日かたった。本当に、やめてよかったのか。財布には、思ったほどお金が残っていない。
「やめてよかった」と書いている人は多い。でも、その人たちは何がよかったのか。お金なのか、時間なのか。それが知りたくて検索する。
先に結論を書く。やめた8人の言葉を集めたら、いちばん多かったのはお金ではなかった。「パチンコに行くかどうかを、考えなくなった」だった。お金は、すぐには残らないことのほうが多い。
「パチンコ やめてよかった」の1ページ目を数えた
検索1ページ目に出てくる9件を並べた。
- 知恵袋、note、個人のブログ、Reddit、YouTubeが6件
- 依存症の相談窓口、業界の団体、取材記事が3件
上のほうに、「やめてよかった11のこと」という一覧の記事があった。1番目は「お金が貯まる」。「パチンコに行きたくならない(考えなくなる)」は、9番目だった。
俺が集めた言葉では、この順番が逆になった。
やめた8人の言葉を、何がよかったかで分けた
俺は毎晩、ギャンブルやタバコをやめた人に話を聞いている。ここ数日で、パチンコをやめた8人の言葉を集めた。返事をくれた人と、本人が書いていた投稿からだ。やめて11日目の人から、10年の人までいる。
| よかったこと | やめてどれくらい | 本人の言葉 |
|---|---|---|
| 考えなくなった | 約1年(打っていたのは15年) | 「やめて一番楽になったのは、お金よりも、パチンコに行くかどうかを考えなくなったこと」 |
| 5週間 | 「行きたいのを我慢してる感が無いから」 | |
| 約10年 | 「もう打とうと思うこともなくなった」 | |
| 11日目 | 「1週間経つくらいで少し行きたい衝動は軽くなりました」 | |
| お金 | 2週間 | 「お金が減らない。この感覚を大事に」 |
| 5週間 | 「4ヶ月ぶりに美容院とまつパ行けました」 | |
| 人 | 9年 | 「いつでも行けるなら、今は行かないで、家族に集中しとこ」 |
| (今は行っていない) | 「借金でどうにもならなくなったときに、家族と当時の彼女に打ち明けて、それからやめることができました」 |
5週間の方は、2か所に入っている。
「考えなくなった」に入る言葉が4人分。お金の話は2人。そして、お金の話をした約1年の方は、わざわざ「お金よりも」と書いていた。
「我慢してる感が無い」が、いちばん正直だった
5週間の方は、最初はこう書いていた。「全然余裕じゃん辞められるなコレ」。
なぜ余裕なのかを聞いたら、こう返ってきた。
今までなら、負けた時「もう二度と行かない!!」→「取り返せばいっか」のループだったんですが、、もう今何を打っても出せる気がしなくて
そして、「行きたいのを我慢してる感が無いから」。
我慢でやめている人は、毎日「行かない」を選び直している。それは疲れる。「考えなくなった」は、その選び直しが終わった状態だ。約1年の方が「お金よりも」と書いたのは、たぶんここだと思う。
9年やめている方は、もっと変わった道を通っていた。奥さんに「我慢しないで行ってもいいんだよ」と言われた。それで「いつでも行けるなら、今は行かないで、家族に集中しとこ」と思えた。禁止されなかったから、考えずに済んだ。
お金は、すぐには残らない
ここは、やめてよかった話だけを書くと嘘になる。
5週間の方は、こうも書いていた。「でもパチンコ行ってないのにお金ないんだけど」。
その投稿の下に、同じ経験をした人たちの返信が並んでいた。「辞めるといつもすっからかん。慣れるまで結構かかる」。「行かなくなっても支払いに飛んで結局金はない」。
返信を読むかぎり、打っていた頃のお金は、もう先に使われている。やめた月から、その穴を埋めるのにお金が回る。だから最初は残らない。上で書いた一覧の記事にも、「やめても変わらなかったこと」の1番目に「お金の使い方」が入っていた。
それでも、5週間の方は4ヶ月ぶりに美容院に行けた。2週間の方は「お金が減らない」と書いた。残るより先に、減らなくなる。最初に来るのはそっちだ。
俺は20年打って、720万円負けた
ここは俺自身の話だ。
20年で720万円。新車が買えた金を、俺は玉に換えた。
やめたきっかけは、タバコだった。先にタバコをやめていて、パチンコ屋に行けば隣の台の煙を吸うことになる。吸える場所にいると、自分が吸いたくなる。それでは禁煙した意味がなくなる。だから、パチンコ屋ごと行かなくなった。
月3万円が、ゼロになった。
逆の順番でやめた人もいた。「紙タバコ禁止になってドヤタバコ出来なくなり面白くなくなったのでやめました」。タバコが吸えなくなって、パチンコをやめた。俺はタバコをやめて、パチンコをやめた。どちらも、2つがセットだった。
約1年の方の「行くかどうかを考えなくなった」を読んで、俺の場合は店そのものを生活から外したのだと思った。行く理由より先に、行かない理由ができていた。
借金で首が回らないなら
「家族と当時の彼女に打ち明けて、それからやめることができました」と書いた方は、一人で抱えていたものを外に出したところが、きっかけになっていた。
家族に言えないなら、各都道府県の精神保健福祉センターがギャンブルの相談を受けている。GA(ギャンブラーズ・アノニマス)という、やめたい人どうしの集まりもある。使えるものは、全部使ったほうが早い。
今日、試せること
- 今日、パチンコに行くかどうかを考えた回数を数える。行ったかどうかではなく、考えた回数。これが減っていくのが、8人のいちばん多かった「よかった」だ。
- お金が残らなくても、焦らない。最初の何か月かは、打っていた頃の支払いに消える。見るのは残高ではなく、「減らなくなった」かどうか。
- 一人で抱えているなら、1人に言う。家族でも、相談窓口でもいい。
やめたあとに何をするかはパチンコをやめて何する?に、やめた人が何で行かなくなったかは「パチンコに行かなくなった」人は何が違ったのかに、やめたら楽しめるまでどれくらいかかるかは「ギャンブルをやめたらつまらない」は本当だったに書いている。
パチンコをやめてよかったこと。いちばん多かったのは、お金ではなかった。行くかどうかを、もう考えなくていいことだった。

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