「やめろとは言わない。でも、ちょっとだけ試してみた話を聞いてほしい。」
毎晩ビールを飲んでいた。20年以上、ほぼ毎日。量は缶ビール2〜3本。「これくらいは普通だろう」と思っていた。健診でγ-GTPが少し高め、と言われても「まあ、問題ない範囲内」と流していた。
そんな私が、ある日突然「やめよう」と決意したわけではない。きっかけは、たまたまコンビニで手に取ったノンアルコールビールだった。「まずかったらすぐ戻ればいい」、そのくらいの気持ちで3ヶ月続けた。その記録をそのまま書く。
目次
- 私の晩酌歴と「やめようとした」回数
- ノンアルへの切り替えでやったこと(失敗も含めて)
- 3ヶ月後の変化:お金・体・睡眠
- ノンアル飲料の選び方と比較
- 「また飲んだ日」のこと
- やめることより「置き換える」ほうが続く理由
1. 私の晩酌歴と「やめようとした」回数
20代後半から始まった晩酌習慣。最初は週2〜3回だったが、30代に入って中間管理職になってからは毎日になった。「仕事の疲れが取れる気がする」「これがないと眠れない」。そういう感覚があった。
「やめよう」と思ったのは、おそらく5〜6回はある。でも1週間と続かなかった。理由は毎回同じで、「やめる」ことに集中しすぎて、飲みたいという気持ちとの戦いになってしまうからだ。
一度失敗すると「どうせ続かない」という気持ちになる。これが一番きつかった。
2. ノンアルへの切り替えでやったこと(失敗も含めて)
ルールは「置き換えるだけ」にした
今回が過去の失敗と違うのは、「やめる」という目標を立てなかったことだ。ルールはシンプルで「ビールの代わりにノンアルを飲む」それだけ。ストレスがある日、飲み会がある日、特別なルールは設けなかった。
量も制限しなかった。ノンアルなら何本飲んでもOK、という設定にした。これが意外と楽だった。
最初の1週間でやらかしたこと
「ノンアル=まずい」という先入観のまま始めたせいで、最初に買ったのが正直あまり美味しくない銘柄だった。3日目に「こんなものを我慢して飲む必要はない」と感じ、普通のビールを飲んだ。
でもここで「失敗した」とは思わなかった。翌日からまたノンアルに戻した。「1回飲んだらゼロに戻る」という考え方をやめたことが、継続できた最大の理由だと思っている。
3. 3ヶ月後の変化:お金・体・睡眠
お金の変化
缶ビール(350ml)のスーパー購入価格:1本あたり約200〜220円
ノンアル(350ml):1本あたり約100〜130円
私の場合、1日平均2.5本を飲んでいた計算で試算する。
| 項目 | ビール(従来) | ノンアル(切替後) |
|---|---|---|
| 1日の飲料代 | 約530円 | 約288円 |
| 1ヶ月(30日) | 約15,900円 | 約8,640円 |
| 3ヶ月計 | 約47,700円 | 約25,920円 |
3ヶ月で約21,000円の削減。年換算すると84,000円前後になる計算だ。「節約しよう」とは一切考えていなかったのに、結果的にこれだけ変わった。
体重・体調の変化
アルコール(ビール)のカロリー:350ml缶1本あたり約140〜160kcal
ノンアルコールビール:350ml缶1本あたり約10〜30kcal(銘柄による)
1日2.5本の差は、1日あたり約300〜380kcalの削減になる。食事を何も変えずに3ヶ月続けた結果、体重が2.3kg減った。特別なことは何もしていない。
また、朝の目覚めが変わった。以前は8時間寝ても「もう少し眠りたい」と感じていたが、今は7時間程度でスッキリ目が覚めるようになった。この変化が一番驚きだった。
睡眠の変化(体感)
「お酒を飲むと眠れる」は半分正しくて、半分間違いだ。アルコールは確かに寝つきを良くするが、睡眠の質を下げることが複数の研究で確認されている(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「飲酒と睡眠」)。
体感として、ノンアルに切り替えてから「深く眠れている感覚」が増した。夜中に一度目が覚めることが少なくなり、翌朝の疲労感が明らかに軽くなった。
4. ノンアル飲料の選び方と比較
「ノンアルはまずい」は過去の話になりつつある。各社が製法を改良し、本物のビールに近い商品が増えた。私が試した主な銘柄の比較を記録しておく。
| 商品名 | 価格(350ml) | カロリー | 特徴 |
|---|---|---|---|
| アサヒ ドライゼロ | 約110円 | 0kcal | 後味スッキリ。クセがなく飲みやすい |
| キリン グリーンズフリー | 約115円 | 0kcal | ホップの香りあり。ビールに近い |
| サントリー オールフリー | 約115円 | 0kcal | 糖質・プリン体・カロリーすべてゼロ |
| 龍馬1865(日本ビール) | 約150円 | 約20kcal | 麦の旨みが強い。本格派志向に |
私が一番気に入ったのは「キリン グリーンズフリー」だった。理由は香りがビールに近く、飲んだ満足感があるから。ただし好みは人それぞれなので、まず4本セットなどで試してみることをすすめる。
価格面では、箱買いにすることで1本あたり100円前後まで下げられる。コンビニでの1本買いは割高になるので、慣れてきたらまとめ買いに切り替えると出費がさらに抑えられる。
5. 「また飲んだ日」のこと
正直に書く。3ヶ月の間に、普通のビールを飲んだ日が何度かあった。職場の飲み会、友人との食事、「今日はそういう気分」という日。
でも今回は「飲んでしまった。またダメだった」とは思わなかった。「今日はビールを飲んだ。明日からまたノンアルにする」という感覚だった。
この「0か100か」の考え方をやめることが、長く続けられた理由だと思っている。完璧にやめようとするから、一度失敗したときに全部崩れる。「基本はノンアル、たまにはビール」という設定のほうが、人間の心理には合っている気がする。
6. やめることより「置き換える」ほうが続く理由
「やめる」という言葉には、どこか苦しいニュアンスがある。我慢、禁止、制限。これを毎晩の楽しみに当てはめると、長続きしない。
一方「置き換える」は、行動そのものを残したまま、中身だけを変える。「夜にビールを飲む」という習慣を「夜にノンアルを飲む」に変えるだけ。グラスに注いで、ソファに座って、テレビを見ながら飲む。行動のパターンはほとんど変わらない。
習慣研究の分野では、「習慣の置き換え(habit substitution)」が単純な禁止よりも行動変容に効果的とされている。脳は「禁止」への反発(心理的リアクタンス)を引き起こしやすいが、「置き換え」はその反発が起きにくい。
私自身の体験と一致している感覚がある。
まとめ:この3ヶ月でわかったこと
- 「やめる」ではなく「置き換える」ことで、無理なく3ヶ月続けられた
- 年間換算で約84,000円の節約効果(体験ベースの試算)
- 体重2.3kg減、睡眠の質改善(体感)という副産物があった
- 飲んでしまった日があっても「失敗」と捉えなかったことが継続のカギ
- ノンアル飲料の品質は年々上がっており、選び方次第で満足感は高い
この記事は「お酒をやめましょう」と言いたいわけではない。私自身、今もたまにビールを飲む。ただ、「ノンアルという選択肢がある」ことを知っておくと、自分の意思で選べるようになる。それだけのことだ。
同じような習慣を持つ人が、この記録を見て何かの参考になれば幸いだ。
参考情報源
・厚生労働省 e-ヘルスネット「飲酒と睡眠」「節度ある適度な飲酒」
・厚生労働省「健康日本21(第二次)」アルコール関連指標
・各メーカー公式データ(カロリー・成分表示)
初版:2026年5月5日 運営者:リアのび


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